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きみはポラリス [読書感想文]


きみはポラリス (新潮文庫)

きみはポラリス (新潮文庫)

  • 作者: 三浦 しをん
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2011/02/26
  • メディア: 文庫



恋愛小説が大嫌いな私が久々に読んだ恋愛小説です。


当たり前ですが「愛」っていっても色々な形がありますね。
ついつい、ステレオタイプな「恋愛」に想いがいってしまいがちですが、ひとそれぞれ。

「きみはポラリス」は、短編集なので、お話毎に色々な愛の形が描かれてるのですが・・・。
(あらすじより)三角関係・同性愛・片思い・禁断の愛などなど。
これだけ読むとドロドロしてそう~、と敬遠していたのですが、私は現在、三浦しをんさんがブーム(いまさらですが[たらーっ(汗)])なので勇気を出して(笑)読んでみました。

・・・とっても面白かったです。

どのテーマもサラサラと胸にせまってくる、という感じです。
「サラサラ」と「胸にせまる」は同一じゃないような気がしますが、これがいちばんしっくり来る気がします。
文章が「サラサラ」身に入ってきますが、通り抜けていくわけじゃなくて、ちゃんと心まで届いて留まっている・・・みたいな感じ?といでもいいましょうか。
む、むつかしいですけど。

恋愛小説・・・確かに恋愛小説。
でもオビやあらすじに恋愛小説って明記されていなければ、そうは思わなかったです。
それだけ、アラカルトなお話達でした。


そして、中でもいちばん私の印象に残ったのが「春太の毎日」です。
ちょっと泣けました。電車の中だったのでガマンしましたが家だったらポロポロ泣けたかもしれません(笑)。

引用って嫌いなのですが・・・以下引用します。
(白で書いてあります)

俺のことを特別だと言ってくれて、いつだってとても大事にしてくれる麻子。そんな麻子は、俺がいなくなったらきっとひどく悲しむはずだ。
いけないいけない。死んでからだって、俺のことで麻子が悲しむようなことがあっちゃいけないのだ。そんなことは、この俺の大きくて深い愛が許さないのだ。
-中略-
ああ、いつまでもこうしていたい。
麻子と俺で、ずっと仲良く暮らしていたい。
でもな、麻子。俺意外にも、麻子のことを一番好きだと思ってるやつがいること、忘れないでいてくれよ。俺がいなくなっても、麻子は絶対に一人なんかじゃないんだ。
それから、ここがすごく重要なんだけど、俺が一番好きだと思い、だれよりも愛してると感じ、いつもいつも幸せを願う相手は、麻子なんだってこと、忘れないでくれ。俺が死んでも、麻子を大切に思ってた俺がいたこと、いつまでだって覚えていてほしいんだ。
-中略-
そう、何度でも。麻子が生きて幸せでいるかぎり、何度でもあたたかい春はめぐってくるんだよ。

三浦しをん著 「きみはポラリス」『春太の毎日』より


いちおう、反転しないと読めないように隠しておきましたが・・・ここだけ読んでも何がいいのかはサッパリわからないと思います[ダッシュ(走り出すさま)]
小さな家族と暮らしている方は、ぜひとも全部読んでみて下さい[ハートたち(複数ハート)]

保存版として、もう1回書籍で買おうかなーと思ってます。


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